携帯電話の方はこちらからお入り下さい。

第2 民事調停

4 調停前の保全措置

民事調停において、金銭の支払いを請求していても、民事調停がまとまる前に、相手方が自分の財産を処分してしまえば、民事調停を申し立てたことが無駄になってしまいます。そこで、民事調停法は、「調停委員会は、調停のために特に必要があると認めるときは、当事者の申立により、調停前の措置として、相手方その他の事件の関係人に対して、現状の変更又は物の処分の禁止その他調停の内容たる事項の実現を不能にし又は著しく困難ならしめる行為の排除を命ずることができる。」と規定しています(民事調停法12条)。
したがって、調停の申立人は、上記のようなおそれがある場合には、調停委員会に対して、調停前の措置として相手方の財産処分の禁止を申立てることになります。そして、調停委員会が、調停のために特に必要であると認めるときは、相手方に対して、財産の処分の禁止等を命じることになります。
もっとも、この調停前の措置には直接的な強制力はなく、従わなかったとしても10万円以下の過料で済んでしまいます。
なお、上記調停前の措置とは別に民事保全制度があります。民事保全の手続では、民事調停とは別個の手続に従い、また担保を立てる必要がありますが、財産処分の禁止を直接的に強制することができます。民事保全制度については、弁護士等の法律の専門家に相談して下さい。